恋愛を「引き寄せる」のではなく「創造する」方法：タフティメソッドとは？
「好きな人に振り向いてほしい」「理想のパートナーと出会いたい」—恋愛がうまくいかないとき、私たちはつい相手の気持ちや状況を変えようと頑張ってしまいます。でも、もしその頑張りが逆効果だとしたら？
今回ご紹介する「タフティメソッド」は、従来の「引き寄せの法則」とは一線を画す、全く新しいアプローチです。これは、外の世界を変えようとするのではなく、「自分がどの現実を生きるか」という内側の選択に焦点を当てます。
タフティメソッドと「引き寄せの法則」の違い
タフティメソッドは、ベストセラー『トランサーフィン』の著者、ヴァジム・ゼランドが提唱する現実創造の技術です。その核心は、現実は固定されたものではなく、自分の意識が投影する映画のようなものだという考え方です。私たちはその映画の観客であると同時に、脚本家でもあるのです。
「引き寄せの法則」が「こうなりたい」と願う受動的なアプローチなのに対し、タフティメソッドは能動的な「選択」を重視します。
重要なのは、「すでに愛されているのが当たり前の私」という視点を先に確立することです。この「確定」した意識が、現実を動かす鍵となります。
心理学・脳科学から見たタフティメソッド
タフティメソッドで推奨される意識の変革は、実は私たちの脳の仕組みと深く関係しています。
1. 脳のフィルター「RAS（網様体賦活系）」をプログラミングする
脳には、網様体賦活系（RAS）と呼ばれるフィルター機能があります。これは、世の中にある膨大な情報の中から、自分にとって重要だと認識した情報だけを意識に上げる役割を担っています。
タフティメソッドで「理想の恋愛をしている私」というシナリオを先に確定させることは、このRASに「この現実こそが重要である」とプログラミングする行為に他なりません。すると、RASは理想のパートナー候補や、恋愛に繋がるようなチャンスを無意識のうちに見つけ出すようになり、現実が変化しているように感じられるのです。
2. 「フリをする」が脳を書き換える
「すでに愛されている自分」として振る舞うことは、単なる演技ではありません。これは「アズ・イフの法則」として心理学でも知られる有効な手法です。
脳には神経可塑性（ニューロプラスティシティ）という性質があり、新しい思考や行動を繰り返すことで、関連する神経回路が強化され、実際に脳の構造が変化します。つまり、「フリをする」ことで、あなたは「愛されている自分」の脳を物理的に作り変えているのです。
このプロセスを通じて、不安や不足感を感じる「古い自分」の神経回路は徐々に弱まり、自信に満ちた「新しい自分」が当たり前になっていきます。
恋愛の悩みを解決する、意識のパラダイムシフト
タフティメソッドでは、恋愛の主導権を相手や状況から完全に自分自身に取り戻します。多くの人が恋愛で悩むのは、「私は愛されない」「いつも報われない」といった「古いシナリオ」を無意識に繰り返し再生しているからです。
1. 他人をコントロールしようとしない
タフティは、「他人のフィルム（シナリオ）は書き換えられない」と明確に述べています。「彼を振り向かせたい」というアプローチは、自分ではコントロールできない他者に焦点を当てているため、本質的に意味がないのです。
2. 自分軸で生きる
「彼にどう思われたかな」「嫌われたかも」といった不安は、あなたの意識が外部の反応に振り回されている「他人軸」の状態です。タフティメソッドでは、この揺らぎから抜け出し、現実を選択する側へと意識をシフトさせることが求められます。
タフティメソッド実践：恋愛を叶える7つのステップ
では、具体的にどのように実践すればいいのでしょうか
ステップ1：目覚める（「二重意識」の獲得）
恋愛における不安や焦りといった感情に飲み込まれるのではなく、一歩引いた場所から「ああ、今私は不安を感じているな」と客観的に観察します。タフティはこの状態を「気づきの中心」と呼び、これを保つことで感情の渦に巻き込まれず、冷静に現実を創造する立ち位置を確保できます。
このとき重要なのが「二重意識」です。私たちは、今いる現実を認識しつつも、同時に脳内の別のスクリーンで「理想の恋愛をしている自分」という未来の映像を上映し続けます。つまり、「現実」と「理想のスクリーン」を同時に見る意識状態を保つことで、意図を強力に定着させます。
＜補足：戻るプロセス＞
深呼吸を1回し、体の力を軽く抜く。
「私は今、不安を感じている」と心の中でラベル付けする。
自分を真上から見下ろすようなイメージを持つ（俯瞰視点）。
現実の風景と、頭の中のスクリーン（理想の恋愛シーン）の両方を意識に同時表示する。
こうすると、感情の波から一歩離れ、再び創造者としての意識位置に戻れます。
ステップ2：理想の恋愛シーン（ゴール）をスクリーンに投影する
望む恋愛の最終的な場面を、映画のワンシーンのように具体的にイメージします。重要なのは、ただの映像ではなく、ゴール時点でのあなたの「感情」はもちろん、「身体感覚」（温かい手の感触、安心で満たされた胸の感覚など）、そして「周囲のディテール」（カフェの香り、パートナーの優しい声、部屋に差し込む光など）まで鮮明に感じることです。
ここではスクリーンに入って主観で体験するイメージです。
タフティメソッドでいう「スクリーンに投影する」は、単なる映画鑑賞のように外から眺めるだけではなく、
そのシーンの中に自分が入り込み
五感や感情をリアルに感じながら
まるで“すでにそれが現実”のように生きる
という形が基本です。
ステップ3：「すでに叶った自分」として日常を過ごす（フリをする）
「愛されているのが当たり前の私」として振る舞い、話す。これが「フリをするテクニック」です。この「演じる」行為が、新しいシナリオをあなたの潜在意識に定着させ、現実を後から追随させる強力なトリガーとなります。
深刻さや重い気持ちは、エネルギーを奪い、現実化を妨げます。 これは深刻なゲームではなく、あくまで「遊び心」や「軽やかさ」を持って、新しい自分を演じる感覚で楽しむことが大切です。
ステップ4：現象化への執着を手放す
「いつ連絡が来るの？」「デートに誘われるかな？」といった目先の現象に一喜一憂しないこと。タフティ式では、現象化をゴールにしないことが最強のリアリティ操作とされます。愛が成就しても、しなくても、「私は幸せである」という揺るぎない意図を持つことが、望む現実を引き寄せる力になります。
ステップ5：すべてを宇宙（外的意図）に委ねる
ゴールシーンを設定し、その自分で生き始めたら、そこに至るまでのシナリオは自分ではコントロールせず、完全に委ねてしまいます。予期せぬ形で、理想の現実に導かれるプロセスそのものを楽しみましょう。
タフティメソッドでいう「外的意図」とは、簡単に言うと、あなたの個人的な意志や努力を超えて、現実を動かす力そのもののことです。
これは、あなたが「こうしたい」と願う「内的意図（個人的な意図）」とは根本的に異なります。
内的意図：あなたの意志や努力。例えば、「彼にメールを送ろう」「もっと頑張ってアピールしよう」というように、自力で状況をコントロールしようとする力です。
外的意図：宇宙や自然、あるいは集合的な意識が持つ、無限の可能性の中から特定のシナリオを実現する流れや方向性です。あなたの意志が「行き先」を決定すると、外的意図がまるでGPSのように、そこへたどり着くための最もスムーズな道筋を準備してくれる、とイメージするとわかりやすいでしょう。
タフティメソッドが重要視するのは、この外的意図に意識を合わせることです。
私たちが「すでに叶ったフリをする」「執着を手放す」のは、自力で現実をねじ曲げようとする内的意図を手放し、外的な流れに身を委ねるためなのです。
つまり、恋愛において、あなたは「愛される自分」という目的地を設定するだけでOK。具体的なプロセス（彼から連絡が来る、街で偶然再会するなど）は、外的意図が最適な形で実現してくれると考えるのが、タフティメソッドの核心です。
タフティ式・恋愛の教えと体験談
このメソッドを実践した人々からは、恋愛だけでなく、人生全般にわたるポジティブな変化が報告されています。
ある実践者は、不要な思い込みを手放したことで、「わたしは運命の人といつどんな風に出会うんだろう！」と、純粋に新しい出会いを楽しめるようになったそうです。また、恋愛だけでなく、仕事での昇進や収入増加といった報告も多数あります。
タフティメソッドは、単なる恋愛テクニックではありません。それは、人生全体の現実を主体的に創造するための普遍的な法則です。鍵は、「叶える努力」からすでにある世界を選ぶ勇気」へと、意識を転換することにあるのです。
この記事を読んで、あなたはどのような現実を選択したいですか？
まとめ：恋愛の主導権は、あなたが握っている
タフティメソッドは、恋愛を「叶える努力」から「すでにある世界を選ぶ勇気」へと意識を転換させることを教えてくれます。
大切なのは、あなたが**「愛される」ことを待つのではなく、「すでに愛されている私」として生きる**と決めること。この内的な選択と、新しいシナリオを生きる「フリ」をすることで、現実は後からあなたの意図に追いついてきます。
恋愛に限らず、人生のあらゆる側面で使えるこの普遍的な法則は、私たちに「自分の人生の監督は自分自身である」という力強いメッセージを与えてくれます。
さあ、あなたは今日から、どんな未来のシナリオを選びますか？
