「私なんか、ダメな親だ…」

この言葉を、いったいどれだけの親御さんが
心の中で繰り返しているでしょうか。
子どもを叱りつけてしまったとき。
「どうしてこんな簡単なことができないの?」と
つい口にしてしまったあと。
泣きじゃくる子どもの背中を見つめながら、
胸の奥が痛くなる夜。
そして、ため息をつきながら
周りの親たちはもっと上手にやっているように思えて、
「私だけがダメなんじゃないか」って思ってしまう。
でも、私たちははっきりと伝えたいんです。
ダメな親なんて、いない。
親だって人間です。
完璧な親なんて、どこにもいません。
イライラする日もあれば、
疲れ果てて何もしたくない日だってある。
それでいいんです。
だって、その奥にはいつも、
「子どもを守りたい」「子どもに幸せになってほしい」
という想いが、必ずあるから。
その想いこそが、親御さん一人ひとりの
「強み」 なのだと、私たちは信じています。
けれど、社会はまだ、親にばかり
「もっと頑張れ」
「親が変われば子どもが変わる」
そうプレッシャーをかけ続けます。
そのたびに、親御さんは自分を責めてしまう。
孤独を感じてしまう。
でも、その孤独こそが、
親御さんの心をすり減らしていくのです。
だから、私たちは声をあげます。
親も支援されていい。
親が自分を支えてくれる誰かを持つことは、
決して甘えでも、弱さでもない。
それは、子どもの未来を守るための
とても大切な一歩なのです。
もし、イライラが抑えきれなくなりそうなとき。
涙がこぼれそうになるとき。
そっと、自分に問いかけてみてください。
「もし、この子の強みが隠れているとしたら、どんなことだろう?」
たとえば…
- 落ち着きがない子 → 「世界に飛び込む勇気と好奇心を持つ子」
- 頑固な子 → 「信念を貫く強さを持つ子」
- 言い返してくる子 → 「自分の意見を持ち、表現する力を持つ子」
その問いかけひとつで、
子どもへのまなざしが少し変わるかもしれません。
そして、同時に気づくはずです。
「私だって、ダメな親なんかじゃなかった。」
子どもの未来を変えるのは、
私たち大人の「強みに注ぐまなざし」です。
親も、子どもも、
その人だけが持つ強みを知ることで
自分を信じられるようになる。
そして、自分を信じられる親のもとで、
子どもたちは自分の才能を信じて、
自由に羽ばたいていける。
それが、私たちの目指す社会です。
私たちは信じています。
すべての子どもが、自分の才能を信じて生きられる社会をつくれる。
そのためには、親を孤独にしないこと。
そして「親も支援されていい」という
新しい当たり前を、この社会に根付かせることです。
もしあなたの周りに、
「私なんかダメな親だ」と
うつむいている方がいたら──
どうか、伝えてください。
「ダメな親なんて、いないよ。」
そのたった一言が、
その方の心を救い、
子どもたちの未来を変える
大きな力になると、私たちは信じています。
一緒に、「強みに注ぐまなざし」を
この社会に広げていきましょう。